上司の酒の誘いが断れない会社員の悩みというのはよく聞く話。
しかし、職場の女子の間でよく行われるお菓子交換という文化について語られることは少ない。
実はこのお菓子問題は、20代に社会人になった時から私自身、心の中でずっと考え付け続けてきたことだ。
例えば、三つ星レストランのシェフが作った最高級の極上の滅多に食べられないお菓子のお裾分けなら時々はつまんでみてもいいかなと思う、そんな気まぐれは、時にはあるのだし、それも時々ならいい話、非日常であってほしいから、別に職場じゃなくたっていいのだ。
女子のお菓子交換に使われるのは、駄菓子屋で買えるようなものから、デパ地下で売っているようなちょっとおしゃれなお菓子がほとんどである。
ご進物として自宅でいただいた菓子折を家族では食べきれないからという理由で職場に持ち込むケースも非常に多い。
そう、女子の場合は、酒の誘いよりもお菓子を食べあう会へのお誘いに対する葛藤の方が大きい。
この問題に気づいてる女子は私を含めかなりの人数がいるはずだが、この問題が議論されることは少なく、
むしろ、
お菓子を配る人=気配りができるいい人
という一般認識、
そういうものだという強烈な強迫観念がお菓子女子の砦を取り囲んでいる気がしてならない。
いや、お菓子をくれる人=私を太らせる、悪い人
なんて一言でも言おうものなら、
次の日から口を聞いてもらえないか、たちまちそのおかしな考えは矯正される方向に向かうであろう。
昨今、職場にお酒を持ち込む会社は少なくなったと思う。
タバコもそうだよ、職場内は禁煙、喫煙ルームで吸ってるよね。
お菓子も、お菓子ルームで食べたらどうかな。
その場合、お菓子ルームもやはり、喫煙ルームが職場の裏情報発信局と化していった歴史をたどるのか?
かなり興味深い。
現代において、お菓子でもって場を和ませるという手法は古いということ、お菓子交換は、互いの寿命を縮め足を引っ張るものだという認識がもっと広まることを願うな。
それと同時に、私自身でもお菓子を断わる力が欲しいな。
こんなことを自分で書いておきながら、日常の様々な場面でお菓子を断れるかどうか、どう断るかは、ちょっと永遠の課題になりつつある。
女性の地位向上を目指す一つの対策として、まずは、女子同士のお菓子交換をやめてみませんか?
お菓子交換ではなくて、読んだ本や、聞きたい音楽、楽しい話を交換しませんか?
精神的なもので、お腹をいっぱいにしませんか?
これは、わたしの心の声なんだよね。