今さらですが、昭和63年度に直木賞受賞した影山民夫さんの遠い海から来たCOOを読みました。
読書に目覚めて読み始めたのが、ビジネス書、自己啓発本、健康オタッキー本とかばかりでしたので、
小説も読まないとなーとなり、
直木賞作家の本も読もう読もうと思ってるだけで、ひとつも読んでないことに気づき、
気になったこちらの本を読んでみた訳です。
アニメ化されてるようどし、なんかどこかで聞いた話のような気がするので、
もしかしたらどこかですれ違ってるかもしれませんが、
それにしても十分すぎるほどに新鮮に感じました。
巻末に直木賞選出にあたり、かなり意見が割れて熱い議論が展開されたとあり、
どのへんが問題なのかは、オブラートに包んだ感じで書かれていましたが、
確かに中盤以降は、
なかなかセンシティブな内容だなと…
読みながら思いました。
そして、田辺聖子さんの後書きと同じく冒頭の、COOの母親が出てくるシーンは、
私の五感を刺激し映画か実物か見分けもつかぬような映像が目の前にまざまざと再現され、
本当に素晴らしいと思いましたし、そこで完全に物語世界へと引き込まれてしまいました。
そして、本を読み終えるまでずっと、目の前には温かい内容の海とポリネシアの島々の世界が広がり可愛らしいCOOの鳴き声か聞こえてくるかのような、
そんな夢心地の読書体験ができました。